AIDSとは?HIVとどう違う?

2019年10月12日
落ち込む男性

エイズ(AIDS)とは病気の名前で、日本語で後天性免疫不全症候群と呼びます。英語の頭文字(AIDS)から、エイズと呼ばれています。エイズの主な症状は、通常は人体に害を及ぼさないような細菌やウィルスが原因で起こる日和見感染症です。健康な人は細菌などに対する免疫力があるので、多くの細菌やウィルスに感染しても発症をすることがありません。エイズを発病すると体の免疫力が低下するため、健康な人では問題にならないような細菌・ウィルスでも肺炎や悪性腫瘍を発症してしまいます。

一般的に何かの病気を発症すると、特有の症状が出ます。例えば風邪をひくと気管支が炎症を起こして熱が出たり、鼻水・咳・くしゃみなどの症状が出ます。これに対してAIDSの場合は体の免疫力が低下するため、さまざまな種類の細菌やウィルスによって炎症や腫瘍などを発症します。エイズの症状の中には、肺炎・カポジ肉腫・神経障害・結核・原発性脳リンパ腫・非ホジキンリンパ腫・認知症などが含まれます。これらの症状を総称したものが、後天性免疫不全症候群(AIDS)と呼ばれています。

一般的に多くの伝染病は、細菌やウィルスなどの病原体が体の細胞に感染して炎症を発症したり臓器に障害を起こすことで症状が出ます。病原体はヒト免疫不全ウイルス(HIV)ですが、このウィルスが直接的に肺炎や悪性腫瘍などを引き起こす訳ではありません。症状を起こす原因は別の病原体であり、ヒト免疫不全ウイルスは体の免疫力を弱める働きをするだけです。

エイズ(後天性免疫不全症候群)とは、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)によって体の免疫力が低下して起こる病気のことです。HIVに感染してもすぐに各種の症状を発症する訳ではなく、数年~十数年にわたり無症状の潜伏期間が続きます。ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染しても日和見感染症や神経障害などの症状を発症していなければ、エイズ(後天性免疫不全症候群)とは呼びません。エイズ(AIDS)とはHIVによって免疫力が弱められることで発症する症状の総称であり、感染していても病気を発症していなければエイズではありません。ヒト免疫不全ウイルスの影響で免疫力が低下して感染症や特有の腫瘍・神経症状などを発症している人は、エイズ(AIDS)患者と呼ばれます。

エイズ(AIDS)は病気のことを指し、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)とは病気を引き起こす病原体のことです。このため“エイズ(後天性免疫不全症候群)に感染した”という表現は誤りで、人間に感染をするのはHIV(ヒト免疫不全ウイルス)です。現在は、抗ウィルスを服用して治療を受けることで免疫力が低下すると起こる日和見感染症を予防することができます。適切な治療を受けることで、仮にHIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染をしたとしてもAIDS(後天性免疫不全症候群)にかからないようにすることが可能です。

HIVに感染をして治療を受けずに放置すると、長い潜伏期間を経た後にAIDSを発病して最終的に死に至ります。発病を抑えるためには、ウィルスに感染していて発病していない段階で早めに治療を開始することが大切です。